(終了)河口龍夫展−時の航海
この企画展は終了しております。
会期
2008年7月12日(土曜日)〜9月23日(火曜日・祝日) 内容
河口龍夫は1970年代より<関係>というテーマで、独自の世界観を作品化してきました。河口は、我々が眼にしている世界から物の存在や関係を解き放つことで、見えないものを視覚化し、「人間・物質・社会」といったあらゆる存在と概念の狭間にある、様々な問題を提起してきました。近年には、生命を保持するといった観点から発想された、放射能を通さない鉛で素材を覆うという手法で、新たなシリーズを展開しています。鉛で覆った植物や水、さらには真鍮の筒に入れた土や鉄の箱で封印された闇など、地球上に存在する万物を様々な金属で封じ込めてしまう作品は、現代に横たわる見えない問題を暗示しているようです。昨年には、兵庫県立美術館と名古屋市美術館の2館同時開催による大規模な個展『−見えないものと見えるもの−』を開催し、大きな反響を巻き起こしました。
今回発電所美術館における個展では、『時の航海』と題した大規模な現地制作による新作展を開催いたします。そのメインとなる『関係−天空の船、地上の星座』は、富山湾を長年航海していた巨大な木造船に蜜蝋で覆われた無数の蓮の種子を差し、空間に浮かばせることで、「人類と生命の船出」をイメージした壮大なる新作です。床には航海を導くように、星座の位置に蜜蝋による作品が配置されます。また、発電所跡に残された導水管には、子供の心臓音が流され、闇の穴に未来へと命をつなぐ鼓動が響き渡るのです。
中2階には、船の動力に関するドローイングと、10年前の雨の雫を石膏で象った作品も展示されます。制作されたすべての新作が、時を経た元水力発電所で行われることから「水」と「時」と関連性を持ち、現在・過去・未来を繋ぐ作品として発表されます。
元水力発電所の空間に浮かぶ船は、水が見えなくても海面下に居る私たちに大海原を想像させ、激動の現代社会が抱える多様な問題を乗り越え、未来に向かって船出する現代の「ノアの箱船」を出現させるかのようです。過去から未来へと思考を巡らした、河口龍夫の『時の航海』は、壮大な作品構想が実現する衝撃的な展覧会となることでしょう。
開館時間
午前9時〜午後5時15分 (入館は午後4時45分まで) 休館日
月曜日、祝日の翌日(ただし、9月22日は月曜日でも開館) 入場料
一般500円、高・大生300円、中学生以下無料
(団体割引:一般400円、高・大生200円 ※10人以上の場合)
主催・共催・後援等
主催:(財)入善町文化振興財団
共催:北日本新聞社
後援:北日本放送・チューリップテレビ・富山テレビ放送
助成:(財)朝日新聞文化財団
協力:リレーションブリッジ オープニング・レセプション
7月12日(土曜日) 午後3時から 会場:美術館入口

タイトル:関係−天空の船・地上の星座
制作年:2008年
photo by Sadamu Saito

関係−天空の船・地上の星座 photo by Sadamu Saito

蓮の種子部分拡大 photo by Sadamu Saito
タイトル:10年前の降雨の領域
制作年:2008年
photo by Sadamu Saito

タイトル:引出のなかの10年前の雨−1
制作年:2008年
photo by Sadamu Saito
タイトル:10年前の雨-1
制作年:2008年
photo by Sadamu Saito
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