概要

更新日:2022年12月05日

入善町の概要

入善町は、富山県の北東部にあり、立山と後立山との間を一直線に奔流する一級河川黒部川が形成した我が国の代表的な広く肥えた扇状地・黒部川扇状地の中央に展開する地域です。北は日本海に面しており、海岸線は11.5キロメートル、それを底辺とし南に尖った三角形をしています。

入善駅の北方1.5キロメートルにある国史跡「じょうべのま遺跡」からは、多数の堀立柱遺構と各種遺物が発掘され、奈良時代末期から平安時代にかけての建造物であると推定されています。12世紀前半には東大寺の荘園「入善荘」が成立し、やがてこの地は、椎名、上杉、佐々、豊臣、前田氏らによって支配され、1658年の領地換えでは全域が加賀藩領となりました。

明治4年の廃藩置県によって本町域は新川県に属し、同9年には石川県となりました。しかし、今で言う富山県側と石川県側では地形が異なるため、長い間水害に悩まされていました。河川の改修を早期に進めるため、入善町出身の米沢紋三郎らが中心となって分県運動を行い、同16年石川県から分県して富山県となりました。

町域の変遷は、明治22年3月の町村制施行により、入善町・上原村・青木村・飯野村・小摺戸村・新屋村・椚山村・横山村となり、昭和28年10月、この1町7村が合併して入善町が発足しました。さらに昭和34年1月に台地部に属する舟見町を編入合併し、現在に至っています。

面積71.25平方キロメートル、人口23,839人(令和2年国勢調査)で、農工一体の田園都市です。

青空のもと後ろに北アルプスの山々、前には黒部川扇状地、一番手前は日本海の海岸線が映る入善町航空写真

自然・風土

入善町は、日本海に面して本州の中ほどに位置し、地形的には黒部川が形成した扇状地、その東に接する舟見台地と負釣山に連なる丘陵部の3つに分類されます。

扇状地一帯は古くは「黒部四十八ヵ瀬」と呼ばれ、洪水ごとに氾濫・移動を繰り返すことから、親不知とともに北陸往還最大の難所となっていました。封建時代に入り、各藩主の治山治水対策によって現在の河道に固定されました。

こうして形成された扇状地が標高約100メートルを扇頂として、海岸線にまできれいに広がっています。その東側の標高80~150メートルの間に舟見野台地が展開し、その背後は町最高点の負釣山(標高959.3メートル)に連なる丘陵部となっています。

本町を特色づけるのは「水」です。黒部川の水は扇状地の中を伏流水として流れ、湧水となって扇端部で自噴します。この「黒部川扇状地湧水群」は、昭和60年に環境庁から「全国名水百選」として選ばれました。また、湧水群の一つである「杉沢の沢スギ」は、国の天然記念物に指定されています。

なお、扇状地上を流れる清冽な農業用水も、豊かな水に恵まれた本町の姿を象徴するものとなっています。

面積

  • 位置 東経137°30時16分0秒 北緯36°55時46分0秒
  • 面積 71.25平方キロメートル
  • 周囲 42.5キロメートル 東西12.2キロメートル 南北16.5キロメートル
  • 海岸線 11.5キロメートル
  • 海抜 26.5メートル
  • 最高の標高 負釣山 959.3メートル

気象(令和元年度)

  • 平均気温 14.4℃
  • 最深積雪 26センチメートル
  • 降水量 3159.5ミリメートル
  • 日照時間 1671.5時間

農業

当町は全国に先駆けて4,200ヘクタールに及ぶ水田の圃場整備事業により、黒部川扇状地の恵まれた「水」の恩恵を受け、県下随一のおいしい米の産地となりました。近年、低コスト・省力化の実現に向け、無人ヘリコプターなどハイテク機械による新たな生産方法の検討を進めています。また、富山県及び町花であるチューリップや特産の入善ジャンボ西瓜は国内外で数多く販売されています。これらは贈答用などにたいへん喜ばれています。

工業

町が地域資源として有する豊かな「水」を求め、戦前からの紡績産業に続き、自動車部品や電子デバイス、飲料水製造などの大企業の立地が進み、さらに近年は、偏光板メーカーやパックご飯製造といった企業など、幅広い分野からの参入が図られています。

商業

商業については、中心市街地で飲食店を中心に集積された商店街が形成されているほか、町内を東西に横断する国道8号沿いにおいて、郊外型の大型ショッピングセンターやチェーン展開する大型店舗などが立地し、町内外の利用者で賑わいを見せています。

入善町のPR

入善町は、自然に恵まれたたいへん住みやすい町です。雄大な立山連峰をバックに秘境黒部峡谷から流れる黒部川、全国名水百選に指定された水や世界最古の海底林、じょうべのま遺跡や沢スギ林などの史跡や天然記念物、コシヒカリやチューリップ、入善ジャンボ西瓜など、世界に誇れる特色ある地域資源を有しています。これらの資源を有機的、総合的に結びつけることにより、町全体を「扇状地文化むら」と位置づけ、文化のまちづくりを活発に進めています。

もし、いらして頂けるなら「入善町」が、すばらしいまちだと感じていただけることでしょう。

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