その17 海洋深層水の歴史を知ろう!
【広報入善2003年3月号掲載】
様々な分野で利用されている海洋深層水は、いつごろに発見されたのでしょうか。
深層水を最初に見つけた人物ははっきりしていませんが、深層にある海水の水温が、表層の水温に比べて著しく低いということがわかったのは、今から250年も前の1751年といわれています。その後、1881年にフランスの物理学者ダルソンバールが、深層水の低温を利用した海洋温度差発電を提案し、これが深層水利用の始まりとされています。
本格的な利用研究が始まったのは1980年ごろで、ハワイ島に設立された「ハワイ自然エネルギー研究機構」が深層水を資源としてとらえ、発電を含めた淡水生産、冷房、養殖などの総合的な深層水利用研究が始まりました。また、同じころにノルウェーでも、深層水の清浄性を利用した水産養殖が始められています。
日本での深層水の利用研究は、1970年代のオイルショックを契機とした温度差発電が最初で、さらに70年代後半には、海洋科学技術センターで植物プランクトンの増殖に関する実験が行なわれました。
その後の本格的な研究として、1989年には富山湾で人工湧昇や温度差発電の実験が行われました。また、同年に高知県室戸市に、1995年には富山県滑川市に深層水の取水施設が完成し、多目的利用に関する研究に着手しました。
現在は、北は北海道から南は沖縄まで、全国各地で深層水が取水されており、水産や食品、美容、健康、農業などに幅広く利用されています。
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更新日:2021年02月01日